関西では街を歩いているとよく、「モータープール」という看板を目にします。とはいっても関西でスイミングが大流行り!という事ではありません。
その看板のある場所は、空き地のようだったり、ビルだったりするのですが、モータープールとは一体何を意味する言葉なのでしょうか。
実は、関西でしか使われていない「関西弁」の一つなのです!関西方面では大阪をはじめ、京都、奈良、兵庫、滋賀、和歌山、そして三重でも主に使われている言葉で、モータープールとは駐車場を意味します。
やはり、この言葉が通じるのも関西と関東の境界線である愛知県あたりまででしょうか?
看板には駐車場という文字よりも大きく「梅田モータープール」などと表記されており、関西出身の私も小さい頃は、駐車場の何処に「プール(泳ぐ)」があるの?と謎に思ったり、もしかして電動モーターで動く最新鋭の水泳プールかもしれない!等とものすごく考えた事があります。至る所で見かけるので、これが関西限定だと知ったのはつい最近でした。
何故、関西でのみこのような言い方をするのか調べてみると、もともとは戦後、日本にいた外国人兵士たちが使用していた車をまとめて駐車しておくスペースの事を、モータープールと呼んでいたそうです。
モーター=車、プール=溜める。というところからきており、直訳が駐車場という訳ではありません。それが現在、関西に駐車場という意味で定着しているようなのです。現在も自衛隊などでは使われている単語のようです。
関西ではよく見かけるモータープール。しかし口語としては関西人も「駐車場」とか「パーキング」と言っています。なぜ現在新しくできる駐車場にも「モータープール」と表記した看板や屋号が多いのかは不明ですが、この文化も無くなってほしくないですね。
なお、関西以外でモータープールといえば、レンタカーや新車、中古車などを保管しておくスペースの事をさす言葉では使うそうです。
くれぐれも、「モータープール」では泳げませんので関西に来る際はあしからず!